あけまして、おめでとうございます!金継ぎストYukiです!
やっと12月分の金継ぎ教室のブログが書き終わって、1月分を書き始めました(笑)
12月・1月の2ヶ月限定で週2で開講している金継ぎ教室。ついに卒業生がでました \(^O^)/
ガラスも金継ぎできます!
よく生徒さんから「ガラスも金継ぎできますか?」と聞かれます。・・・はい、できなくはないです。
しかし、とても難しいです。
ガラス金継ぎって簡単?難しい?
ガラス金継ぎは、実は難しいです。伝統金継ぎでやると・・・ですが。
そのため、昔から漆をされている先生・職人さんの多くは、ガラスの金継ぎを受け付けていません。ガラスは非常にツルツルしているので、漆がくっつきにくいのです。
そしてそもそも、金継ぎは、陶器の割れや欠けに対して、古くから行われてきました。ガラスは安いものも多いので、割れたら、ポイも多いのでは?破片も鋭利で粉々になり、これを復活できる、あるいは復活させたいと思う人も、少ないと思います。
そして、なんといっても伝統的な金継ぎは、自然の材料で行いますが、自然の材料で作る接着剤(麦漆)やパテ(刻苧)は茶色いのでガラスに塗ったり埋めたりすると、横から見ると割れ面が茶色く見えて、不格好なのです。そのため、割れ面に金箔を貼ってマスキング(目隠し)するというさらなる工程が入り、より難しくしています。
ガラス金継ぎに朗報!ガラス用の漆(うるし)、あります!
最近はガラス用の漆が販売されています!私が使ったのはこちら、堤浅吉漆店(京都)の上赤呂色のガラス漆。
もっと薄い色の漆があったかもしれませんが、今回こちらを使ってみた理由は、以前私が通ったことのある東京表参道の金継ぎ教室「彩泥窯」で、一度使用したことがあるのと食品安全法適合らしいので^^
しかし漆だけでなく、合成樹脂も入っているようです。(昔の私のブログに、以前ガラス金継ぎを経験した一部始終を綴っています↓)
【ガラス金継ぎ 初心者の体験実録】表参道の教室 彩泥窯(さいでいがま)ガラス1日目 、グラスの割り方
【ガラス金継ぎ 初心者の体験実録】表参道の教室 彩泥窯(さいでいがま)ガラス2日目 、金粉を割れ目撒く♪
【ガラス金継ぎ 初心者の体験実録】表参道の教室 彩泥窯(さいでいがま)ガラス3日目 、割れ目に再度漆を塗って金粉を蒔く工程
【ガラス金継ぎ 初心者の体験実録】表参道の教室 彩泥窯(さいでいがま)ガラス4日目
【ガラス金継ぎ 初心者の体験実録】表参道の教室 彩泥窯(さいでいがま)グラスの割れに金のラインを磨いて完成!
ガラス金継ぎのやり方(伝統・本漆金継ぎ)
では伝統の漆を使った金継ぎでは、どうやってガラスの金継ぎをするのか?金継ぎの本にもあまり書かれていないですが、堀通広先生の「おおらか金継ぎ」に、ひそかに触れられています。
(おうちでできるおおらか金継ぎはこちら:https://amzn.to/2tSN3B8)
そう、割れ面に金箔を貼って「目隠し」するのです!!!「おおらか金継ぎ」の本では「いっかけ漆」という、金箔を貼るのによく使われる漆を使用されていましたが、今回私の独断と偏見で、今回のお教室ではガラス用金継ぎを使わせていただきました!
一応、堀先生に昔、直接お話しして「絶対に”いっかけ漆が”いいんですか?他でもいいんですか?」とお聞きし恐らく他でもくっつくのではないか?という雑談をしたこともあったので(笑)私の独断で、ガラス用漆を使いました(笑)そして、今回、ちゃんとくっつきました \(^O^)/(よかった・・・)
やり方は、ガラス用漆を、筆とか綿棒で薄ーくガラスの断面に塗り、その上から写真の金箔を貼りました。金箔は、私がどこぞやのビンゴ大会で当たってもらったもの。全然使っていなかったので、サービスで生徒さんにご提供しました!(純金ですよ!!)
ガラス金継ぎのやり方(簡易金継ぎ)
簡易金継ぎはアロンアルファ(合成樹脂)やら、エポキシやら、なんでも使います。ちなみに、下の写真のような大きな欠けは、伝統金継ぎで埋めると数ヶ月かかるでしょう・・・
簡易金継ぎは、食品安全法こそ通っていないものの、安くて、早い。今回食器ではないので、簡易金継ぎでよく使う「エポキシ」で、欠けを埋めることにしました。(欠けの埋めは1回で済みます)
エポキシは2層になっていて、まずは指で練練り混ぜます。
混ざるとすぐ硬化が始まります!
10分で硬化しちゃうので、2層が均一になったら、即、欠けを埋めます!(えいや!)
そして、固まってきたら、エポキシの形をカッターで形を整え、そのあとはサンドペーパーでやすって、さらに綺麗に形を整えます。
今回、ガラス金継ぎを教室でどうやってやったか?
今回は食器ではないこと、そして生徒さんがそれほど費用をかけたくないことを考え、思い切って簡易金継ぎx伝統金継ぎのハイブリッドを提案させていただきました(๑˃̵ᴗ˂̵)و.
正直、「職人さんに依頼しては?ガラス金継ぎが上手でそれほどお値段が高くない伝統金継ぎの職人さんを紹介しますよ?」とも提案したのですが(私が運営する金継ぎマッチングサイト「つぐつぐ」には、職人さんが10名以上在籍しています!)バカラのような超高級ガラスでもないので、自分で直されたいとのことでした。
そこで、生徒さんにあった方法を提案させていただきました!それは、伝統と簡易のハイブリッド金継ぎ!!
漆専門の方には怒られるかもしれませんが(笑)少しでも「漆」を使って、かつ予算を抑えるためにも早く仕上げる。「食器ではない」というのも、提案の大きな要素でした。
簡易金継ぎでも、欠けを埋めたエポキシが灰色なので、「目隠し」しないと不格好になってしまいます。
上の写真は横から見たもの。見えにくいですが、なんとかエポキシの灰色を、目隠しできています?!ただ、ちょっと漆を厚く塗ってしまった部分があったため、よく見ると少ーしだけ漆の茶色さが見えてしまっていますが、それほど目立ちません^^
金継ぎ教室の値段を安くするために、「宿題」を出しました
ほとんど金継ぎ教室では、全ての工程を教室に来てやっていただくことが多いと思いますが、私の教室では、生徒さんの希望に合わせて「宿題」を出しています。
今回は特に年末年始を挟んだので、家でお時間があれば、テレビを見ながらでも、欠けを埋めた部分をサンドペーパーで研いで綺麗な形にしてきてくださいね、と「宿題」を出していました。(もちろん、全てお教室にきて金継ぎしてもいいですよ!!)
して、こちらの生徒さんは、想像を絶するほど綺麗に研いできてくださいました \(^O^)/ そのため、仕上げには「合成漆」と「代用金粉」を使ったのですがピッカピカに仕上がりました!!(もちろん、希望があれば本漆と純金でやります!純金は使った実費いただきますが(゚´ω`゚)
あまりの美しい出来栄えに、写真撮りまくりです!!!
ガラス金継ぎ 教室のまとめ
今回、生徒さんに合わせたガラス金継ぎの方法を提案させていただき、生徒さんも大満足して仕上がりました!
なにより、これは私がやったのではなく、全部生徒さんが地道に成し遂げた功績!!また何か割れたら、是非伝統本漆金継ぎも、体験してくださいね♪ということで、全3回で卒業されました。
卒業は、先生としては寂しいですが、素敵な思い出を持って旅立たれたのは、嬉しい限り。また何かの折に連絡をいただければ、嬉しいなーと思っております♪
・・・まだ10人以上終わっていない生徒さんがいるので、早く仕上げまでもっていかなければー!!
金継ぎストYukiの奮闘は続く!!!
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